いよいよ材料も出揃い、2020出資のターゲットを絞ったオフサイドトラップですが、ここで新種牡馬キタサンブラックについて検証してみたいと思います。



去年のドゥラメンテ、モーリスはかなり人気しましたが、キタサンブラックはそれほど熱はなさそうな感じ。

だいたいこういうものはギャンブルと一緒で逆張りが鉄則ですが果たして。。

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人気のない最大の原因は血統背景でしょう。

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父ブラックタイドはGI未勝利ながら好馬体を誇った馬で、リーディングサイアーのディープインパクトの全兄。しかし、血統的には弟のせいで厳しい立場の馬。
しかも、母父はスプリンターのサクラバクシンオー、その先には日本では能力を発揮できなかったジャッジアンジェルーチ(米国)など微妙な構成。母系は元々社台輸入牝系ですね。

それほど血統的な見どころがなかったことから、現役時代も豊が乗り始めたキャリア中期から終盤までは人気もそれほどなく、突然変異的な目線が先行していました。

切れというより、渋い先行力から最後まで長くいい脚を使って粘りこむ競馬が得意。泥んこの天皇賞秋では出遅れながら驚異的なスタミナとタフさで、馬場がボロボロのインをついて勝ちました。

タイプ的なイメージは、同じく賞金王だったテイエムオペラオーや、メイショウサムソンのようなサドラー系のようなイメージ。

あくまで世間的なイメージです


それが大きく影響して、ドゥラメンテやモーリスの人気と比べるとあまり牝馬の集まりもよくなかったようです。


ただ、この馬は今をときめくサンデー×ウインドインハーヘア系の馬。日本適性が低いサドラー系とはちょっと違います。

母父も、世界でもはや日本でしか存在が見られないプリンスリーギフト(ナスルーラ)系のサクラバクシンオーで、ディープにはあったがブラックタイドにない「素軽さ」はテスコボーイから繋がるこの血統で補完されています。

私はキタサンブラックの血統的には、テイエムや、メイショウのような日本の馬場との親和性に劣る馬たちと比べると、活躍馬を出す素地はかなり高いと見ています。

ただ、キタサンブラックと相似点もあり、
テイエムオペラオーもメイショウサムソンもオペラハウス産駒(サドラー系)でしたが母系には共通点があって、ナスルーラの系統がたくさん入れられていました。オペラオーはレッドゴッド、ボールドルーラー、サーゲイロード(ニアリー)。
サムソンは、プリンスリーギフトにグレイソヴリン。


ちょっと重めの種牡馬に快速牝系(ナスルーラ持ち)という意味ではキタサンブラックも似ています。
基本的スピード能力とナスルーラがキーワードかと思います。



また、この馬の最大のセールスポイントは


気性


だと思っていて、いつも冷静で自分の能力を最大限発揮することができる操作性と真面目さが最大の強みだと思っています。
ここら辺はナスルーラ血統と相反するポイントですから、難しいですね。




さて、募集馬を見てみましょう。


サンデーからは関西で二頭。
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コナブリュワーズ19 牡
父キタサンブラック 清水久詞厩舎

父に似て立派な馬体の馬が多く、測尺胸囲174、体重448kgもあります。500kgまでは確実にいきそう。
母系はバレークイーン一族の中では短距離系のアンブロワーズの系統。一族みんな短距離なんでキタサンブラックつけてどうなるのか。
キタサンブラックの清水厩舎ですし、金額も比較的お手頃(むしろイメージより高い)ので、人気でしょう。
ただ、私はアンブロワーズの系統は気性が激しく、この馬も動画を見ると引き継いでいそうなので、キタサンのセールスポイントをちょっと消してるかな。。。と。体のバランス的にも、やはり短距離系かもしれません。


続いてこちら。
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アメリ19  牝
父キタサンブラック 高橋義忠厩舎
アメリの母アゼリはアメリカでGIを勝ちまくった歴史的名牝ですが、日本に来てからはディープをつけられてましたが、トモの非常に薄い軟弱な馬を出し続けています。弟シルヴァンシャーもオープンまで上がりはしましたが、トモ薄でディープの筋肉の質だけで走ってるような感じ。

そんな娘アメリの子供です。キタサンブラック父がなっていることで、トモは非常に立派。体重もすでに429と水準以上。

モーリスとかも馬体のいい馬を出しますが、モーリスよりはるかにいいのは、馬体の柔らかさ。

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前脚にぶつかるぐらいの踏み込みと後肢の伸び。
いずれもモーリスにはありませんでした。
アメリでこのクラスの馬が生まれるのかと驚きました。母系にはフォーティーナイナーやアホヌーラなどのスプリント血統が詰まってますので面白いと思います。



社台ではやはりこの馬でしょう。
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パールサイド19 牡
父キタサンブラック 尾関厩舎

いま、ジュエラーだと思ったでしょ?
それは最後です。
そんなことよりこの流星!!

爆笑ですが、かわいー!!
デコッパチみたい。しかも鼻筋の傷がなおさらガキ大将みたいで笑

母はスペイン2歳牝馬チャンピオンだそうで、かなり異色。スペイン競馬はPart1国でもないのでそれほどレベルは高くないのかもしれませんが。。。
元々はフランスの馬です。でもたまにサンセバスチャン競馬場とかに遠征するのが好きなフランス厩舎あると聞いたことあるので、そんな感じなのかな?
美味しいバスク料理を食べに行くついでに馬を走らせたのかもしれません笑
でも未知の魅力はありますね。
母はRivermanの4×3×4とかいう血統でレッドゴッドとかもあるから意外と切れそうな血統ですけどね。

しかし、デカイ。
測尺は、161-181-21-472ですから550kg近くいきそうな。。。お父さんも540kgはありましたからね。

で、この馬も大丈夫かな?と思ったんですが、これも柔らかい。
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意外な感じでした。
ただ、この馬は緩さがかなりあるので、完成まで時間がかかりそうな予感がします。馬体絞るのも大変そう。


最後にお待たせしました。初社台募集。

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ジュエラー19  牡
父キタサンブラック 藤岡健一厩舎

母ジュエラーは言わずと知れた桜花賞馬。
シンハライトとのチューリップ賞と桜花賞の大接戦は、個人的には桜花賞史上最も熱いレースだったと今でも思ってます。
その時のジュエラーの最後方からの3F33.0の極限の脚で大外一気。。。。
ライバルの、シンハライトが、今年モーリスでPOG大人気の馬を生みましたので、ジュエラーにも頑張ってもらいたい。(しかし、ヴィクトワールピサで何であんな末脚が使えたのか。。。母系の素晴らしさですね。)

この血統のスピードと、切れは素晴らしいく、姉のワンカラットも大好きな馬でしたが早逝。
ジュエラーには本当に期待しています。
その2番仔。

馬体の作り、バランス素晴らしいです。
測尺も154-171-20-390とまずまず。
母も大きかったし、450kgぐらいまでは問題なく行くでしょう。

柔らかさもピカイチ
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気性も動画見てもあまり耳が動くこともなく、聡明な感じがします。
その割に前進気勢もありそうです。

キタサンブラックの最大のセールスポイント気性。
そして、ナスルーラ的な柔らかさ。
最後にあまり巨漢化しなさそうなバランス。


血統的には、ノーザンダンサーもナスルーラも全くない特殊な母系にヴィクトワールピサというジュエラー。
望田さん大好きなPretty Polly一族の血脈を多く引くジュエラーは、キタサンブラックの持つノーザンテースト(Lady Angela)や、母系のTiznaの奥にあるWordenでさらにスピードを刺激しています。



個人的にはサンデーも含めたキタサンブラック一番馬はジュエラー19です。

あとは育成なんですけどね。。。
藤岡厩舎ならジュエラーの良さを引き出せると思うのですが。


本当は第二で取れたら完璧なのですが、社台も何やかんやで去年18頭ほど第一で消えましたので、ダイワスカーレット、スタセリタ、そしてこのジュエラーは消えそうな予感。

それでも125万円、社台、キタサンブラックなら、、、


うーん微妙笑

まだまだ悩みは尽きなさそうです。


ということで、総括。

①キタサンブラックは意外と柔らかいし素軽い
②馬体はキタサンブラック級になる
③モーリスよりは間違いなく柔らかい
④たぶん世間が思うよりは走る(はず)


以上、総括でした。